Excel中級者のための論理関数:IFS、SWITCH関数の実践的使い方
Excelを使いこなしてもっと楽をしたい、業務を効率化したい人がすぐに試すことができる具体的な関数とその活用法をご紹介します。今回は、Excel中級者の方々に特におすすめの論理関数、IFSとSWITCH関数に焦点を当てます。これらの関数を使いこなすことで、複雑な条件分岐をシンプルに処理できるようになり、作業効率が大幅に向上します。
1. IFS関数の基本と活用法
IFS関数は、複数の条件を順番にチェックし、最初に真となる条件に対応する値を返す関数です。従来のIF関数の入れ子構造を簡略化できるため、式が読みやすくなり、メンテナンス性も向上します。
使用例:
=IFS(A1>90,”A”, A1>80,”B”, A1>70,”C”, TRUE,”D”)
この例では、A1セルの値に応じて成績を判定しています。90点以上ならA、80点以上ならB、70点以上ならC、それ以外はDとなります。
IFS関数の活用ポイント:
– 複数の条件を一つの関数で処理できる
– 条件の追加や変更が容易
– ネストされたIF関数よりも可読性が高い
2. SWITCH関数の特徴と使い方
SWITCH関数は、指定した値に基づいて複数の選択肢から一つを選ぶ関数です。特定の値に対して異なる結果を返したい場合に便利です。
使用例:
=SWITCH(B1, 1,”月曜日”, 2,”火曜日”, 3,”水曜日”, 4,”木曜日”, 5,”金曜日”, “週末”)
この例では、B1セルの値(1~5)に応じて対応する曜日を返します。1~5以外の値の場合は”週末”を返します。
SWITCH関数の活用ポイント:
– 多くのIF-ELSEIF文を置き換えられる
– コードがすっきりして見やすくなる
– 大量のデータを効率的に処理できる
3. IFSとSWITCH関数の使い分け
IFS関数とSWITCH関数は似ているようで使用場面が異なります。適切に使い分けることで、より効率的なExcelシートを作成できます。
IFS関数の適用場面:
– 複数の条件を順番にチェックする必要がある場合
– 条件が範囲(大小関係)で指定される場合
SWITCH関数の適用場面:
– 特定の値に対して結果を割り当てる場合
– 等値比較が主な条件となる場合
両関数を組み合わせることで、さらに複雑な条件分岐も簡潔に表現できます。例えば、IFS関数で大まかな分類を行い、その結果に応じてSWITCH関数で詳細な結果を返すといった使い方ができます。
これらの関数を使いこなすことで、Excel作業の効率が格段に上がります。複雑な条件分岐を含むレポート作成や、大量のデータ処理において特に威力を発揮するでしょう。ぜひ、自分の業務に合わせてIFSとSWITCH関数を活用し、作業時間の短縮と正確性の向上を図ってください。
Excel関数の習得は、一見難しく感じるかもしれませんが、実際に使ってみると意外と簡単です。まずは小さな部分から試してみて、徐々に応用範囲を広げていくことをおすすめします。Excel中級者の皆さんなら、きっとすぐに使いこなせるようになるはずです。業務効率化の武器として、IFSとSWITCH関数をぜひ活用してみてください。





