使っていないSaaSを徹底的に見つけ出す方法
毎月のサブスク費用がいつの間にか増えていることに気づいていますか?多くの企業では、導入時には活用していたツールも、時間とともに使われなくなり、無駄な支出になっているケースが珍しくありません。経費削減を実現するには、まずこうした「眠っているSaaS」を洗い出すことが重要です。平均的な企業では、契約しているSaaSの20~30%が実質的に未使用となっているという調査結果もあり、その削減余地は決して小さくありません。
具体的な洗い出しプロセスとしては、まず過去12ヶ月の全領収書やクレジットカード明細を確認し、サブスク系の契約を一覧化することから始めましょう。その際、月額費用だけでなく年間契約による割引利用や、複数部門での重複契約がないかも確認することが重要です。次に各部門の責任者にヒアリングを実施し、実際に誰が何のために使用しているのかを把握します。併せてログイン履歴の確認やアクティブユーザー数の調査も有効な手段です。実は、導入当初の担当者が異動してしまい、その後の利用状況が誰にも把握されていないというケースは想像以上に多く存在するため、部門間での情報共有の仕組みも整備する必要があります。
費用対効果を正確に測定するプロセス
洗い出したSaaSについて、本当に必要かどうかを判断する際には「費用対効果」を冷徹に分析することが大切です。月額費用がいくらなのか、年間でどのくらいの支出になるのかを明確にした上で、その費用を従業員数や利用頻度で割り、一人当たりの実質コストを算出してみてください。この数字を可視化することで、経営層の意思決定が格段にスムーズになります。
重要なのは、その費用に見合った価値を生み出しているかという点です。例えば、月額1万円のツールを使っているのに、月1回しか利用していないのであれば、それは明らかに無駄です。経費削減を真剣に考えるなら、「このツールがなくなると困るのか」「他のツールで代替できないか」「使用頻度が低いのであれば、フリープランや無料トライアルで対応できないか」という視点で評価することが重要です。営業部門と企画部門でそれぞれ異なるプロジェクト管理ツール※を導入していないか、機能が重複していないかも確認しましょう。機能の重複を排除するだけでも、年間数十万円単位の削減につながることもあります。
※プロジェクト管理ツール:チームの業務進捗を可視化し、スケジュール管理やタスク管理ができるソフトウェア
計画的な解約と今後の契約管理の仕組み化
不要なSaaSを特定したら、迷わず解約手続きに進むことが経費削減の最大のポイントです。「今後使うかもしれない」という曖昧な判断は最も危険であり、こうした心理が無駄な支出を長期化させています。契約内容を確認し、更新タイミングや解約予告期間を理解した上で、スケジュール立てて確実に解約を実行してください。解約時には、継続利用しているユーザーへの周知やデータ移行の手続きも忘れずに行いましょう。
そして最も大切なのが、今後の再発防止です。新しいSaaSを導入する際には、導入目的、想定ユーザー数、効果測定の方法を事前に定義し、3ヶ月ごと、あるいは6ヶ月ごとに使用状況をレビューする習慣をつけましょう。全社で統一された契約管理台帳を作成し、誰がどのツールを管理しているのか明確にすることも重要です。可能であれば、SaaS管理プラットフォームの導入を検討することで、ライセンス管理の自動化と最適化が実現し、さらなる効率化が期待できます。経費削減は一度の施策ではなく、継続的な改善活動であるという認識を持つことが、利益増加への道を開きます。月1回のSaas監査を習慣化することで、常に最適な契約状態を維持し、経営の競争力を高めることができるのです。





